陰陽師最新刊 滝夜叉姫(ネタバレ注意)
2008年10月19日 読書※ネタバレを多量に含みます。
まだ読んでない人は注意。
↓
↓(クッション)
感動した。
――いやーまさか1Pめから伏線だとは思いませんでした!
っていうか今回、伏線じゃないページなんてなかった。
晴明さまと博雅のイチャ・・友情シーンをのぞけば。
もう序盤からなんだこのおっさんリトル晴明様をいじめるんじゃねえ!と
思ったけど(晴明様が子どものときの話からスタートします)
なんだあれも伏線かそうか。
最後まで読み終わって、やっぱ将門様が可哀想でならない。
あと貞盛様。あの人完全に被害者だ。
顔に昔殺した相手を焼いた灰を19年擦り込まれて瘡に苦しんだあげく
胎児の肝臓を食べざるを得ず、しかも顔にぼこっと出てきた人面に首を乗っ取られ、最終的に死んだあとの首のない身体を
(仕方なかったけど)フラフラ術で歩かされ、ダメ押しに斬られなきゃいかんって、そんな地獄絵図他にないわ。
あの人は将門様の征伐にいって仕事を果たしただけじゃないか。
将門様もなあ・・・
いい人なんだよなー。
純友の野郎がエゴで振り回したばっかりに式にされるとは。
ていうか桔梗の前に訊こうよ、誰に斬られたと思うかくらい。
剛毅で家族思いで優しい人なのに。
最後に焔に向かって歩いていくシーンは泣けた。
純友はなんていうか・・・博雅の素敵な側面を引き出してくれたのはいいんだけど(おい)
ほんとはた迷惑な男。
興世王としてやってたあの暴力沙汰の数々
(ドン引きした。なんだあの悪魔そのものな所業は)といい、
なんでお前がいの一番に死んでないんだ!とずっと思って読んでた。
興世王自体も身代わりにさせられたみたいだし。
純友の乱を徹底的につぶしておくべきだったんだね、都は・・。
あとちょっとのとこで押し弱いよ都の面々!
晴明様のひらめきにも萌えた。
博雅の言ったことは読者一同も気になったけど、それだけで
将門様が何故ああなったかまで考えつかないぜ普通!
蟲毒の法は別の話で道満がやってたから知ってるけど、
まさかあそこで出てくるとは思わないもの。
あれで言う「見立て」は西洋魔術にも通じるよね・・たぶん。
Missingで同様の方法をとっていた。
滝夜叉姫はなんと言うか、愛すべきうっかり者さん。
なんで純友に直接訊くまであんな簡単な事実に気づかなかったのかな彼女は。
どう考えてもあんたのそばにいる男が一番怪しいじゃないか!
瘡に灰を塗りこんでるのを見た時点で、「そういえば父上が蘇ったら私はどうなるんだろう」くらい思いつけばいいのに。
だって蘇る将門様はあの式神状態だよ?
純友も近くにいるんだよ?
てことはまた突っ走って坂東制覇だの天子だの言い出すんだよ?
見えてるじゃん。先見えてるじゃん。
静かに隠居するなんて、蘇生が出来るって段階で無理だと気づけ。
まともな人間の状態で蘇らすんだったら反魂の法を使うことになるだろうけど、
反魂の法がタブーであることくらい考えなくてもわかりそうなもんだ。
いや、死体つなぎ合わせてソイヤー!もタブーだけどさ・・。
これが桔梗の前だったら絶対に気づいてくれたはずだ。
仮にあの共食いシーンを見てなくたって。
彼女は嫌いじゃないけど、もう少し頭の回転の速い子だったら
貞盛様はあんなことにならずに済んだと思う・・・よ・・・。
ダーリン(表現古)も既に正妻とその子どもがいるしね。
後日談が描かれなかったからわかんないけど、多分彼女は側室扱いだと思うんだぜ。
後日談がなかったのが今作で唯一残念だったことかな・・・
いつもだったらモノローグが事の顛末を説明してくれて、
晴明様と博雅とついでに賀茂っちがお酒でも飲みながら語り合って、
賀茂っちが来ない場合博雅は普段どおり最終的にはいじられて(笑)
もしかすると道満あたりも加わって、酒盛りで終了・・・というパターンなんだけど。
そこは想像で補えってことですかそうですか。
できるけどね。
作者様がお体の具合について書いてらして心配になった。
陰陽師は短編が中心だけど、長編書かせるとほんとに上手いよねあの人・・・。
お願いだから長生きしていただきたい。
というわけで
<今作の素敵ポイント>
・博雅が無自覚に呪で問答をしかける。
(たぶん横にいた晴明様はテンション上がったと思われる)
・博雅が「お前がいるからこの都も悪くない、晴明」と
殺し文句を向ける。
・晴明様、困ったあげく照れる。
・貞盛様の息子の言葉に対して優しく「はい」と肯定してあげる晴明様。
・鬼なのに、桔梗の前と滝子姫にはやたらと甘い将門様。
パパ・・・!!!
・俵藤太と将門様の決戦。おっさん同士なのに美しい闘い。
・将門様の最期。
・桔梗の前と藤太のロマンス。
<今作の萎えポイント>
・純友(その時は興世王の姿)の虐殺及び性犯罪。
・それを止めてあげなかった経基様。あんた何ボーッとしてたんだ。引いてる場合か。
・貞盛様のまさかのゾンビ化。
・正気ではなかった貞盛様の酷い行い。
・炭焼き夫婦かわいそう。
・結局あの黒装束の男達って何だったのかと
・蜘蛛がヘタレだった
・意外すぎる道満の身軽さ。
まだ読んでない人は注意。
↓
↓(クッション)
感動した。
――いやーまさか1Pめから伏線だとは思いませんでした!
っていうか今回、伏線じゃないページなんてなかった。
晴明さまと博雅の
もう序盤からなんだこのおっさんリトル晴明様をいじめるんじゃねえ!と
思ったけど(晴明様が子どものときの話からスタートします)
なんだあれも伏線かそうか。
最後まで読み終わって、やっぱ将門様が可哀想でならない。
あと貞盛様。あの人完全に被害者だ。
顔に昔殺した相手を焼いた灰を19年擦り込まれて瘡に苦しんだあげく
胎児の肝臓を食べざるを得ず、しかも顔にぼこっと出てきた人面に首を乗っ取られ、最終的に死んだあとの首のない身体を
(仕方なかったけど)フラフラ術で歩かされ、ダメ押しに斬られなきゃいかんって、そんな地獄絵図他にないわ。
あの人は将門様の征伐にいって仕事を果たしただけじゃないか。
将門様もなあ・・・
いい人なんだよなー。
純友の野郎がエゴで振り回したばっかりに式にされるとは。
ていうか桔梗の前に訊こうよ、誰に斬られたと思うかくらい。
剛毅で家族思いで優しい人なのに。
最後に焔に向かって歩いていくシーンは泣けた。
純友はなんていうか・・・博雅の素敵な側面を引き出してくれたのはいいんだけど(おい)
ほんとはた迷惑な男。
興世王としてやってたあの暴力沙汰の数々
(ドン引きした。なんだあの悪魔そのものな所業は)といい、
なんでお前がいの一番に死んでないんだ!とずっと思って読んでた。
興世王自体も身代わりにさせられたみたいだし。
純友の乱を徹底的につぶしておくべきだったんだね、都は・・。
あとちょっとのとこで押し弱いよ都の面々!
晴明様のひらめきにも萌えた。
博雅の言ったことは読者一同も気になったけど、それだけで
将門様が何故ああなったかまで考えつかないぜ普通!
蟲毒の法は別の話で道満がやってたから知ってるけど、
まさかあそこで出てくるとは思わないもの。
あれで言う「見立て」は西洋魔術にも通じるよね・・たぶん。
Missingで同様の方法をとっていた。
滝夜叉姫はなんと言うか、愛すべきうっかり者さん。
なんで純友に直接訊くまであんな簡単な事実に気づかなかったのかな彼女は。
どう考えてもあんたのそばにいる男が一番怪しいじゃないか!
瘡に灰を塗りこんでるのを見た時点で、「そういえば父上が蘇ったら私はどうなるんだろう」くらい思いつけばいいのに。
だって蘇る将門様はあの式神状態だよ?
純友も近くにいるんだよ?
てことはまた突っ走って坂東制覇だの天子だの言い出すんだよ?
見えてるじゃん。先見えてるじゃん。
静かに隠居するなんて、蘇生が出来るって段階で無理だと気づけ。
まともな人間の状態で蘇らすんだったら反魂の法を使うことになるだろうけど、
反魂の法がタブーであることくらい考えなくてもわかりそうなもんだ。
いや、死体つなぎ合わせてソイヤー!もタブーだけどさ・・。
これが桔梗の前だったら絶対に気づいてくれたはずだ。
仮にあの共食いシーンを見てなくたって。
彼女は嫌いじゃないけど、もう少し頭の回転の速い子だったら
貞盛様はあんなことにならずに済んだと思う・・・よ・・・。
ダーリン(表現古)も既に正妻とその子どもがいるしね。
後日談が描かれなかったからわかんないけど、多分彼女は側室扱いだと思うんだぜ。
後日談がなかったのが今作で唯一残念だったことかな・・・
いつもだったらモノローグが事の顛末を説明してくれて、
晴明様と博雅とついでに賀茂っちがお酒でも飲みながら語り合って、
賀茂っちが来ない場合博雅は普段どおり最終的にはいじられて(笑)
もしかすると道満あたりも加わって、酒盛りで終了・・・というパターンなんだけど。
そこは想像で補えってことですかそうですか。
できるけどね。
作者様がお体の具合について書いてらして心配になった。
陰陽師は短編が中心だけど、長編書かせるとほんとに上手いよねあの人・・・。
お願いだから長生きしていただきたい。
というわけで
<今作の素敵ポイント>
・博雅が無自覚に呪で問答をしかける。
(たぶん横にいた晴明様はテンション上がったと思われる)
・博雅が「お前がいるからこの都も悪くない、晴明」と
殺し文句を向ける。
・晴明様、困ったあげく照れる。
・貞盛様の息子の言葉に対して優しく「はい」と肯定してあげる晴明様。
・鬼なのに、桔梗の前と滝子姫にはやたらと甘い将門様。
パパ・・・!!!
・俵藤太と将門様の決戦。おっさん同士なのに美しい闘い。
・将門様の最期。
・桔梗の前と藤太のロマンス。
<今作の萎えポイント>
・純友(その時は興世王の姿)の虐殺及び性犯罪。
・それを止めてあげなかった経基様。あんた何ボーッとしてたんだ。引いてる場合か。
・貞盛様のまさかのゾンビ化。
・正気ではなかった貞盛様の酷い行い。
・炭焼き夫婦かわいそう。
・結局あの黒装束の男達って何だったのかと
・蜘蛛がヘタレだった
・意外すぎる道満の身軽さ。
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